2016/02/13

高校卒業後の障がい者支援はどうなっているのか?「障がい児・者支援セミナーこがねい」2月セミナーより

南風が吹いて季節外れの暖かさとなった2月13日(土)
黄金ネットワーク主催月例セミナーを開催しました。今回のテーマは「卒後」の準備について。
高校卒業後18歳になり、障がい「児」から障がい「者」となるわが子の進路は一体どうなるのか。小金井市自立支援課の堀池課長、高田係長。小金井市障害者福祉センターの吉岡センター長を講師に、この問題を参加者の皆さんとともに学ぶ企画。今回も全体では20名近い参加者が集まり、企画した私たちはホッと胸をなでおろしたのでした。

当事者家族は何をどうすればいいのかわからない

まずは高田係長より、障害者総合支援法により提供される福祉サービスの概要と手続きの流れについてのご説明です。
平成15年度に始まった支援費制度から始まり、現在の障害者総合支援法へ移行する中で、18歳未満の対象者を児童福祉法を根拠法へと整理しとことが現在の制度の大きな特徴なのです。それでは特別支援学校の高等部を卒業したらわが子は一体どうなるのか。卒業後の進路に対する不安もあり当事者家族は何をどうすればいいのかわからない状態なのです。
まずは制度のお勉強から。市が提供する福祉サービスを理解した上でサービスの支給決定、サービス利用までには一定の時間がかかるために高等部卒業前に必要な準備などについてご説明いただきました。

進路は家族で話し合う。わが子の個性の理解し尊重することが重要

吉岡所長には卒業後の進路、事業所選びの実際の流れと家族が考えておくべきことについてのお話。わが子を理解するということは他と比べることではなく、わが子の個性、発作やアレルギーなど医療面も含めた特性を理解することがキホン。そして様々な事業所の特徴を知り、わが子にあった事業所を見つけていくこと。何よりわが子が自分らしくいられることの大切さをお話しいただきました。

行政お任せでは切実なニーズも理解されない。当事者家族が地域に発信することが大事

お話を伺った後の質疑応答&意見交換タイムでは制度に関する質問の他に、市が障がい福祉拡充に向けて行っている地域自立支援協議会の取り組み、就労移行支援施設やグループホームなどの地域資源の絶対量が不足している問題。近年市内で増加している放課後等デイサービスなども含めた事業所間の連携が必要になってくること。当事者家族の日々の生活からくる切実なニーズの理解のためには当事者自らの発信が重要。質問するための勉強も必要かも、などの意見が活発に交わされたセミナーでした。
さて次回は・・・
日時:3月12日(土)14時〜16時
テーマ:障がい者のライフプラン(年金・成年後見・相続)
講師:馬場利明氏(税理士・社会保険労務士)
場所:貫井北町センター(生活室A・B)